聴覚障害の診断を受けた方やそのご家族から、「障害年金は受給できるのだろうか」という相談を多くいただきます。聴覚障害は日常生活でのコミュニケーションや就労に大きな影響を及ぼす疾患です。
会話が聞き取りにくい、電話対応ができない、職場での指示が理解できないなど、社会生活において様々な困難を抱えながら生活されている方も少なくありません。実は、聴覚障害の程度によっては障害年金の受給対象となる可能性があるのです。
聴覚障害で障害年金は受給できる
結論から申し上げると、聴覚障害の程度や日常生活への影響度によって、障害年金の受給対象となります。ただし、すべての聴覚障害者が対象になるわけではなく、聴力レベルや語音明瞭度などの客観的な基準を満たす必要があります。
聴覚障害は「見えない障害」の一つと言われています。外見からは分かりにくいため、周囲の理解を得にくく、一人で悩みを抱え込んでしまう方が多いのが現状です。会話の内容が聞き取れずに何度も聞き返したり、大切な情報を聞き逃してしまったり、コミュニケーションの困難さから社会的に孤立してしまうこともあります。
障害認定基準では、両耳の聴力レベル(純音聴力検査)、語音明瞭度(言葉の聞き取り能力)、補聴器の装用効果などを客観的に評価して等級が決定されます。加齢による難聴、突発性難聴、メニエール病、中耳炎の後遺症など、原因を問わず、一定の聴力低下がある場合は障害年金の対象となる可能性があるのです。
聴覚障害の基礎知識と障害年金の関係
聴覚障害とは、音を感じ取る耳の機能に障害があり、音や言葉が聞こえにくい、または聞こえない状態を指します。日本では約36万人が聴覚障害により身体障害者手帳を取得しており、潜在的な難聴者を含めるとさらに多くの方が聴覚の問題を抱えています。
聴覚障害の種類と原因
聴覚障害は大きく分けて、伝音性難聴、感音性難聴、混合性難聴の3つに分類されます。伝音性難聴は、外耳や中耳の障害により音が内耳に伝わりにくい状態で、中耳炎や鼓膜穿孔などが原因となります。感音性難聴は、内耳や聴神経の障害により音を感じ取れない状態で、加齢性難聴、突発性難聴、騒音性難聴、メニエール病などが原因です。混合性難聴は、伝音性と感音性の両方の要素を持つ難聴です。
これは例えるなら、テレビの音が聞こえない状態に似ています。伝音性難聴は「スピーカーまでの配線に問題がある」状態で、音の通り道が塞がれている状態です。一方、感音性難聴は「スピーカー自体や音を認識する脳の部分に問題がある」状態で、音の信号処理そのものに障害があります。伝音性難聴は治療や手術で改善する可能性がありますが、感音性難聴は治療が困難なケースが多く、補聴器や人工内耳などの補助機器に頼ることになります。
障害年金との関連で重要なポイント
障害年金の審査では、「両耳の平均純音聴力レベル」と「最高明瞭度」が重要な判断基準となります。純音聴力検査では、様々な高さの音(周波数)がどの程度の音量(デシベル)で聞こえるかを測定します。語音明瞭度検査では、言葉の聞き取り能力を評価します。
また、補聴器を装用している場合は、補聴器装用下での聴力も評価されます。補聴器を使っても日常会話に支障がある場合は、より重い等級に認定される可能性があります。なお、聴覚障害の認定は客観的な検査数値に基づくため、他の障害に比べて基準が明確で、認定されやすい傾向があります。
障害等級の認定基準
聴覚障害による障害年金の等級は、純音聴力検査と語音明瞭度検査の結果を基に決定されます。聴覚の障害として認定されるため、聴覚専用の診断書が必要になります。
障害等級1級に該当するケース
1級に該当するのは、両耳の平均純音聴力レベルが100デシベル以上のものです。
障害等級2級に該当するケース
2級に該当するのは、両耳の平均純音聴力レベルが90デシベル以上のもの、または両耳の平均純音聴力レベルが80デシベル以上で、かつ最高明瞭度が30%以下のものです。
具体的には、耳元で大声で話しかけてもほとんど聞こえない状態、補聴器を使用しても日常会話がほとんど理解できない状態、常に筆談や手話でのコミュニケーションが必要な状態などです。
90デシベルというのは、電車が通過する音や工事現場の騒音レベルに相当します。これだけの大きな音でなければ聞こえないということは、日常生活のほとんどの音や会話が聞こえない状態を意味します。このレベルでは、補聴器を使っても効果が限定的で、生活全般にわたって大きな支障が生じます。
障害等級3級に該当するケース
3級に該当するのは、両耳の平均純音聴力レベルが70デシベル以上のもの、または両耳の平均純音聴力レベルが50デシベル以上で、かつ最高明瞭度が50%以下のものです。ただし、初診日に厚生年金に加入していた方のみが対象です。
3級の具体例としては、40センチ以上離れると普通の会話が聞こえない場合、補聴器を使っても電話での会話が困難な場合、複数人での会話や会議で内容を理解することが難しい場合、騒がしい環境では補聴器を使っても会話が聞き取れない場合などです。
70デシベルは、掃除機の音や繁華街の騒音レベルに相当します。このレベルでは、静かな環境で一対一の会話はある程度可能ですが、騒がしい場所や複数人での会話は極めて困難になります。就労においては、電話対応や会議への参加に大きな制限が生じ、業務内容が限定されることが多くなります。
障害手当金に該当するケース
障害手当金は、一時金として支給されるもので、一耳の聴力が、耳殻に接しなければ大声による話を理解することができない程度に減じたもの(一耳の平均純音聴力レベル値が 80 デシベル以上のもの)が該当します。これも初診日に厚生年金に加入していた方のみが対象です。
障害手当金は継続的な年金ではなく、一時金(2級の報酬比例部分の2年分相当額)が一度だけ支給される制度です。その後症状が悪化し、3級または2級の基準に該当するようになった場合は、あらためて障害年金の申請ができます。
認定のポイント
等級認定では、「オージオメーターによる標準純音聴力検査」の結果が最も重視されます。この検査は、防音室で専門の検査技師または医師が実施するもので、客観的な数値が得られます。検査時には、聞こえているのに聞こえないふりをするなどの不正は厳禁です。正直に検査を受けることが何より重要です。
また、補聴器を使用している場合は、補聴器装用下での聴力も評価されます。「補聴器を使えば問題ない」と判断される場合もありますが、補聴器を使っても会話の理解が困難な場合は、その状況を診断書に詳しく記載してもらうことが認定につながります。
申請に必要な条件
障害年金を受給するためには、聴覚障害の程度に加えて、以下の3つの条件を満たす必要があります。
初診日要件
聴覚障害で初めて医療機関を受診した日(初診日)に、国民年金または厚生年金に加入していることが必要です。聴覚障害の場合、「耳が聞こえにくい」と感じて初めて耳鼻咽喉科を受診した日が初診日となります。
突発性難聴のように急激に発症する場合は初診日が明確ですが、加齢性難聴のように徐々に進行する場合は、「いつから聞こえにくくなったか」が曖昧なことがあります。健康診断で聴力低下を指摘され、その後精密検査を受けた場合は、健康診断を受けた日が初診日となる可能性もあります。
先天性の聴覚障害や、幼少期から聴覚に問題があった場合は、20歳前に初診日があることになり、20歳前障害として申請できる可能性があります。この場合は保険料納付要件が免除され、20歳に達した時点で障害の状態にあれば受給できます。
初診日の証明は、初診時の医療機関にカルテが残っていない場合でも、診察券、お薬手帳、健康診断の記録、紹介状のコピーなどで対応できる場合があります。特に突発性難聴などで救急外来を受診した場合は、その記録が重要な証拠になります。
保険料納付要件
初診日の前日時点で、一定期間以上の保険料を納めていることが求められます。具体的には、初診日の属する月の前々月までの期間で、加入期間の3分の2以上の保険料を納付または免除されている必要があります。
ただし、令和18年(2036年)3月31日までに初診日がある場合は、初診日において65歳未満であれば、初診日の属する月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がない場合でも認められる特例があります。過去に多少の未納期間があっても、この特例で要件を満たせる可能性がありますので、確認してみましょう。
障害状態要件
初診日から1年6ヶ月経過した日(障害認定日)に、障害等級に該当する状態であることが必要です。聴覚障害の場合、突発性難聴やメニエール病などは治療により回復する可能性があるため、1年6ヶ月の経過を待って症状が固定したかを判断します。
ただし、聴覚障害には特例があり、以下の場合は1年6ヶ月を待たずに障害認定日とすることができます。人工内耳を装用した場合は、装用日が障害認定日となります。
また、障害認定日の時点では聴力がそれほど低下していなくても、その後徐々に悪化して現在は基準を満たしている場合は、「事後重症請求」として申請することができます。加齢性難聴など進行性の聴覚障害では、この事後重症請求を利用するケースが多くあります。
申請手続きの流れ
以下のステップで進めていきます。
ステップ1:必要書類の準備
年金事務所または市区町村役場で「年金請求書」を入手します。また、医師に「診断書(聴覚の障害用)」を作成してもらいます。診断書には、純音聴力検査の結果(オージオグラム)、語音明瞭度検査の結果、補聴器の装用状況などが詳しく記載されます。
診断書は障害年金の審査において最も重要な書類です。聴覚障害の診断書は、耳鼻咽喉科の専門医が作成する必要があります。医師に依頼する際は、最新の聴力検査を受けておくことが大切です。特に、防音室での標準純音聴力検査とオージオグラムの作成は必須です。
また、補聴器を使用している場合は、補聴器装用下での聴力も測定してもらいましょう。「補聴器を使っても会話が聞き取りにくい」「騒がしい場所では補聴器の効果が限定的」など、日常生活での困りごとを医師に具体的に伝えることが重要です。
ステップ2:受診状況等証明書の取得
初診の医療機関と現在の医療機関が異なる場合は、初診時の病院で「受診状況等証明書」を取得する必要があります。これは、病気の経過と初診日を証明する重要な書類です。
聴覚障害の場合、最初は一般の耳鼻咽喉科を受診し、その後専門病院や大学病院に紹介されることが多くあります。初診の病院が小さなクリニックで、すでにカルテが廃棄されている場合は、受診状況等証明書が取れない旨の申立書を提出し、2番目以降の医療機関の証明書で対応することもできます。
ステップ3:病歴・就労状況等申立書の作成
ご自身で、発病から現在までの経過や日常生活の状況を記載します。聴覚障害の場合、検査数値だけでなく、実際の生活でどのような困難があるかを具体的に書くことが重要です。
たとえば、「家族との会話で何度も聞き返してしまい、コミュニケーションが取りづらい」「電話の声が聞き取れず、仕事に支障が出ている」「テレビの音量を大きくしないと聞こえず、家族から苦情が出る」「後ろから話しかけられても気づかず、職場で誤解されることがある」「会議や複数人での会話では内容がほとんど理解できない」「補聴器を使っても、騒がしい場所では会話が聞き取れない」など、具体的なエピソードを記入しましょう。
ステップ4:年金事務所への提出
すべての書類が揃ったら、年金事務所に提出します。提出後、約3ヶ月程度で結果が通知されます。この間に追加の資料提出を求められることもありますので、年金事務所からの連絡には速やかに対応しましょう。
聴覚障害の場合、純音聴力検査の結果が客観的な数値として示されるため、基準を満たしていれば認定される可能性は高いと言えます。ただし、検査の信頼性が疑われる場合は、再検査を求められることもあります。
受給額の目安
障害年金の受給額は、等級と加入していた年金制度によって異なります。令和7年度の金額を参考にご紹介します。
障害基礎年金の場合
1級は年額約104万円(月額約8.6万円)、2級は年額約83万円(月額約6.9万円)です。お子さんがいる場合は、子の加算として1人目・2人目は各約23.9万円、3人目以降は各約7.9万円が加算されます。
たとえば、2級で18歳未満のお子さんが2人いる場合、年額約131万円(月額約10.9万円)の受給となります。これは、補聴器の購入費用や電池代、定期的な聴力検査費用など、聴覚障害の療養生活における経済的負担を軽減する大きな支えとなります。
障害厚生年金の場合
1級は障害基礎年金(年額約104万円)に加えて、報酬比例部分の1.25倍が支給されます。2級は障害基礎年金(年額約83万円)に加えて、報酬比例部分が支給されます。3級は報酬比例部分のみで、最低保障額は年額約62万円です。障害手当金は、2級の報酬比例部分の2年分相当額(最低保障額は約124万円)が一時金として支給されます。
さらに、2級で配偶者がいる場合は、配偶者加給年金(年額約23.9万円)が加算されます。厚生年金の加入期間や過去の給与額によって金額は変わりますが、多くの場合、月額10万円以上の受給が期待できます。聴覚障害により就労が制限される中で、生活費の一部として大きな助けになるでしょう。
20歳前障害の場合
先天性の聴覚障害や、幼少期から難聴があり、20歳前に初診日がある場合は、20歳前障害として障害基礎年金が支給されます。ただし、本人の所得が一定額(年間約376万円)を超える場合は、支給額が制限されるか、全額停止される場合があります。
聴覚障害者の中には、手話や読唇術を習得し、適切な環境が整えば就労が可能な方も多くいます。そのため、所得制限により年金が減額または停止されることもありますが、これは自立した生活を送れている証でもあります。
申請時の注意点とポイント
正確な聴力検査が最重要
聴覚障害の障害年金審査では、純音聴力検査の結果が最も重視されます。この検査は、必ず防音室で実施される必要があり、一般の診察室で行った簡易検査では認められません。また、検査を実施できる医療機関は、オージオメーターなどの専門機器を備えた耳鼻咽喉科に限られます。
検査を受ける際は、体調が良い時に受けることをお勧めします。風邪をひいていたり、耳に水が入っていたりすると、一時的に聴力が低下して正確な測定ができません。また、検査前日は十分な睡眠を取り、騒音の多い場所を避けるなど、コンディションを整えましょう。
検査中は、聞こえた音に対して正直にボタンを押すことが重要です。「聞こえないふりをして、より重い等級をもらおう」と考えると、不自然な検査結果となり、かえって認定されない可能性があります。また、複数回の検査で結果に大きな差があると、信頼性が疑われることもあります。
補聴器装用効果も評価される
補聴器を使用している場合は、補聴器装用下での聴力も測定されます。補聴器を使うことで聴力が改善し、日常生活に支障がなくなる場合は、より軽い等級に判定される、または非該当となる可能性があります。
しかし、実際には補聴器を使っても会話の理解が困難なケースも多くあります。特に、騒がしい環境では補聴器の効果が限定的で、複数人での会話や会議ではほとんど内容が理解できないという状況もあります。このような場合は、医師に「補聴器装用下でも日常会話に支障がある」ことを診断書に明記してもらうことが重要です。
語音明瞭度も重要な指標
純音聴力検査だけでなく、語音明瞭度検査の結果も認定に影響します。語音明瞭度とは、言葉の聞き取り能力を示す指標で、「音は聞こえるが、何を言っているか分からない」という状態を評価します。
特に感音性難聴の場合、純音聴力はそれほど低下していなくても、語音明瞭度が著しく低いことがあります。このような場合、純音聴力レベルだけでは等級に該当しなくても、語音明瞭度が低ければより重い等級に認定される可能性があります。
人工内耳の装用について
重度の聴覚障害で人工内耳の手術を受けた場合は、装用した時点で障害認定を受けることができます。人工内耳により聴力が改善する可能性がありますが、まだ十分な効果が得られていないこともあります。
人工内耳装用後も、騒音下での聞き取りが困難であったり、複数人の会話についていけなかったりする場合は、その状況を診断書に記載してもらいましょう。人工内耳を装用したからといって、必ずしも障害年金の対象外になるわけではありません。
不支給の場合は審査請求が可能
万が一、不支給の決定が出た場合でも、3ヶ月以内であれば「審査請求」ができます。不支給の理由を確認し、必要に応じて追加の医学的証拠を提出することで、認定される可能性があります。
聴覚障害の場合、検査数値が基準にわずかに届かなかったり、補聴器装用効果が過大評価されたりして不支給となるケースがあります。しかし、実際には日常生活に大きな支障があるにもかかわらず、検査時のコンディションや診断書の記載が不十分だったために不支給となることもあるのです。諦めずに、社会保険労務士などの専門家に相談することをお勧めします。
申請をサポートしてくれる専門家
障害年金の申請手続きは複雑で、多くの書類が必要になります。以下のような専門家に相談することで、スムーズな申請が可能になります。
社会保険労務士
障害年金の申請代行を専門とする社会保険労務士に依頼すれば、書類作成から提出まで全面的にサポートしてもらえます。特に聴覚障害の場合、純音聴力検査の結果を認定基準に照らして適切に評価し、診断書や申立書に反映させる専門知識が必要です。
費用はかかりますが、認定率を高める効果が期待できます。報酬は成功報酬制(受給が決定した場合のみ支払う)を採用している事務所も多く、初期費用を抑えられる場合もあります。初診日の証明が難しい場合や、過去に不支給となった経験がある場合は、特に専門家のサポートが有効です。
医療ソーシャルワーカー
病院に在籍する医療ソーシャルワーカーは、制度の説明や手続きの相談に応じてくれます。無料で相談できるため、まず最初に相談してみるとよいでしょう。また、主治医に診断書を依頼する際のポイントや、必要な聴力検査の準備方法なども教えてもらえます。
大きな病院では、聴覚障害者向けに障害年金の相談会を開催していることもあります。同じ障害を持つ方の体験談を聞くことで、申請のイメージがつかみやすくなるでしょう。
聴覚障害者情報提供施設・支援団体
各都道府県には、聴覚障害者情報提供施設(聴覚障害者情報センター)が設置されており、様々な相談に応じています。障害年金についての情報提供や、手話通訳者の派遣なども行っています。
また、全日本ろうあ連盟などの聴覚障害者団体では、実際に障害年金を受給している方の体験談を聞くことができます。「どのように申請したか」「どんな点に注意したか」「医師にどう説明したか」など、実践的なアドバイスが得られる貴重な場です。
聴覚障害への理解を深め、同じ悩みを持つ仲間と交流することで、精神的なサポートも得られます。一人で悩まず、こうしたコミュニティを活用することも大切です。手話サークルや難聴者協会など、地域の聴覚障害者団体の情報は、市区町村の福祉課に問い合わせると紹介してもらえます。
まとめ:前向きに申請を検討しましょう
聴覚障害で障害年金を受給するためには、両耳の平均純音聴力レベルが70デシベル以上(3級)、80デシベル以上で最高明瞭度30%以下または90デシベル以上(2級)などの基準を満たす必要があります。等級は1級から3級まであり、純音聴力検査と語音明瞭度検査の結果によって判定されます。
申請には初診日要件、保険料納付要件、障害状態要件の3つの条件があり、障害認定日(初診日から1年6ヶ月後、人工内耳の場合は装用日)または現在の状態で手続きが可能です。特に重要なのは診断書に記載される聴力検査の結果で、防音室での標準純音聴力検査を正確に受けることが認定のカギとなります。
必要書類の準備や手続きは複雑に感じられるかもしれませんが、社会保険労務士や医療ソーシャルワーカー、聴覚障害者支援団体などの専門家のサポートを受けることで、スムーズに進められます。障害年金は、聴覚障害と共に生活する上での経済的負担を軽減し、より安心して治療や日常生活に専念するための重要な制度です。
「自分は対象になるのだろうか」と迷っている方は、まずは最寄りの年金事務所や専門家に相談してみることをお勧めします。聞こえにくさからくるコミュニケーションの困難を抱えながら生活する中で、適切な支援を受けることで、少しでも安心して過ごせる環境を整えていきましょう。聴覚障害は決して一人で抱え込む必要のない障害です。制度を活用し、周囲のサポートを得ながら、前向きに生活を続けていくことが大切です。